岩崎郷(読み)いわさきごう

日本歴史地名大系 「岩崎郷」の解説

岩崎郷
いわさきごう

尊卑分脈」によれば、武田信光の子信隆が岩崎氏を名乗っており、当郷がその拠点とされ、居館跡と伝える遺構もある。「甲斐国志」によれば、大善だいぜん寺所蔵の嘉元四年(一三〇六)の記録に「岩崎一分地頭武田筑前権守源武政」とあるというが、確認できない。この記録が事実であるならば、寛正二年(一四六一)三月二八日の年紀をもつ岩崎の氷川明神棟札によると、至徳二年(一三八五)六月一日に前筑前守源武政と前讃岐入道道安が遷宮を実施したというが、前述の武田(岩崎)武政とは時代が離れすぎており、「甲斐国志」も指摘するように、この間に同名の岩崎氏当主が存在していたとみるべきであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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