有本郷(読み)ありもとごう

日本歴史地名大系 「有本郷」の解説

有本郷
ありもとごう

紀ノ川南岸の近世の有本村と、中野島なかのしま村・加納かのう村の一部を含む地域に比定されるが、古代以来この一帯は紀ノ川の河道の変動により相当地形は変化したようで、郷域は明確でない。

延応元年(一二三九)四月一日付の六波羅施行状(日前宮文書)によると「紀伊国有本郷地頭職」に日前国懸ひのくまくにかかす宮神主の紀国造家が任じられている。また正平六年(一三五一)五月一〇日付後村上天皇綸旨(同文書)では紀国造家の「日前・国懸両大神宮領当国南方有本郷」の知行が確認されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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