那賀川北岸用水(読み)なかがわほくがんようすい

日本歴史地名大系 「那賀川北岸用水」の解説

那賀川北岸用水
なかがわほくがんようすい

那賀川下流のうら古毛こもう地先の北岸堰から取水し、羽ノ浦町那賀川町、および小松島市立江たつえ町・坂野さかの町などの耕地約二五二〇ヘクタールを灌漑する県南地方最大の灌漑用水。平成八年(一九九六)現在、受益戸数は二千六六三戸に上る。昭和六一年(一九八六)に吉野川北岸用水が完成するまでは県内最大の受益面積を有する灌漑用水であった。那賀川北岸地域は元来、那賀川から直接取水した上広瀬かみひろせ用水・下広瀬用水・大井手おおいで用水で涵養されていたが、これらの堰はもともと斜め堰で杭打・石詰といった簡単な構造であったため、堰止めも不完全で漏水が激しく、また洪水のたびに破損した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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