4K放送

共同通信ニュース用語解説 「4K放送」の解説

4K放送

フルハイビジョンの4倍の解像度を持ち、より色鮮やかで立体感のある映像特長放送。Kは「千」の意味で、画面に並んだ画素と呼ばれる光の粒が横に約4千あるため、4Kと言われる。政府は2016年の商用サービス開始を目標とするが、前倒しを目指す動きもある。さらに高画質の8Kは、東京五輪が開かれる20年のサービス開始を目標にしている。

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知恵蔵 「4K放送」の解説

4K放送

フルハイビジョン放送の4倍の解像度となる高画質放送。フルハイビジョン放送の画素数は、横(水平画素)1920×縦(垂直画素)1080の縦横合計約200万だが、4K放送では、横3840×縦2160で合計約800万となり、フルハイビジョンの4倍の画素数を実現する。そのため、画像がより高精細で綺麗に映るのはもちろんのこと、小さな文字もはっきりと表示される。なお、4KのKはキロ(1000)のことであり、4K放送の水平画素数3840が約4000であることが呼び名のもととなっている。
日本政府は、2016年の放送開始を目標にしており、試験放送は14年6月2日から開始され、「2014年FIFA ワールドカップ」の一部の試合などが4K放送された。
4K放送を見るためには、4Kテレビの他に、4K放送対応のチューナーアンテナなどが必要。更に、4Kテレビは、映像を伝送するときに用いられる著作権保護規格「HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)」のバージョン2.2に対応していなければならない。14年春以降に発売された4Kテレビは、ほぼ全てがHDCP2.2に対応しているが、それ以前の4Kテレビでは、基板交換が必要となる。テレビメーカー各社は無償で基板の交換を行うとしている。
ちなみに、14年7月現在、テレビ局各社は、4Kの試験放送以外の通常放送において、4Kの撮影映像があっても、フルハイビジョンの画質で放送しているが、4Kテレビの多くには、受信画像を超解像度処理した上で、精細に映す機能があるため、通常放送の映像も高画質で視聴できるようだ。
なお、政府は13年6月14日に閣議決定した「世界最先端IT国家創造宣言」において、16年に、4K放送の4倍の解像度を持つ8Kに対応した放送の開始を目指すとしている。また、情報通信などに関する国際標準策定を行う国際電気通信連合(ITU)では、4Kや8Kによる放送を「UHDTV(Ultra High Definition Television、超高精細テレビ)」と呼んでいる。

(横田一輝  ICTディレクター / 2014年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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