JA共済(読み)JAきょうさい/じぇいえーきょうさい

知恵蔵 「JA共済」の解説

JA共済

JA(農業協同組合)グループが行う保険で、「人」を対象とする生命保険と家屋及び車を対象とする損害保険に区分される。JAの理念である相互扶助に基づき、営利を目的としないので「共済」という言葉が用いられてきたが、実態は通常の保険業務と同じだという指摘もある。組合員の20%を超えない範囲であれば、“員外利用”として誰でも、加入することができる。2007年3月に総額22億8000万円に上る自動車共済未払い金が明らかになったり、同年9月に補助金の不正受給が明るみに出たりして、JA共済の存在が非農業者にも広く知られるようになった。JA共済とは別に、農業災害補償法に基づく農業共済制度があり、水稲畑作物果樹家畜、園芸施設、農機具などの部門ごとに自然災害による被害に対して、加入者及び国の掛け金から共済金が支払われる。

(池上甲一 近畿大学農学部教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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