日本大百科全書(ニッポニカ) 「KAGRA」の意味・わかりやすい解説
KAGRA
かぐら
大型低温重力波望遠鏡(LCGT:Large-scale Cryogenic Gravitational Wave Telescope)の愛称。設置場所である岐阜県の神岡鉱山の「KA」と重力波(Gravitational Wave)の「GRA」をあわせた命名。TAMA300の後継計画で、東京大学宇宙線研究所(Institute for Cosmic Ray Research:ICRR)の重力波グループが中心になって建設を進め、2020年(令和2)2月から本格運用を開始した。
特徴は長い基線(3000メートル)と、地面振動を抑えるために神岡鉱山の地下に設置したこと、そして熱雑音を抑えるために反射鏡をマイナス250℃(20ケルビン)まで冷却することである。同様の重力波望遠鏡には、アメリカのLIGO(ライゴ)とイタリアのVirgo(バーゴ)がある。
[編集部 2023年10月18日]