QOL(読み)キューオーエル(英語表記)quality of life

翻訳|quality of life

デジタル大辞泉 「QOL」の意味・読み・例文・類語

キュー‐オー‐エル【QOL】[quality of life]

quality of life》⇒クオリティーオブライフ

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知恵蔵 「QOL」の解説

QOL

QOLは、物理的な豊かさやサービスの量、個々の身辺自立だけでなく、精神面を含めた生活全体の豊かさと自己実現を含めた概念。1960年代までの医学的リハビリテーションや福祉では、ADLが意味する、歩行摂食衣服着脱洗面入浴排便といった日常生活における身辺動作の回復や介助という点のみが目指されてきた。しかし、70年代のターミナルケアや障害者の自立生活運動などの領域で、ADLのみに注目するのではなく、身辺自立ができなくても他者の介助を利用して当事者の望む生活の質を確保することに目が向けられるようになった。高齢者福祉においても、生きがいや幸福感といったQOL向上の援助が求められている。

(中谷茂一 聖学院大学助教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「QOL」の意味・わかりやすい解説

QOL
きゅーおーえる

クオリティ・オブ・ライフquality of life(生活の質)の略称

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

PET検査用語集 「QOL」の解説

QOL

クオリティ・オブ・ライフ(Quality of Life)の略。病気を治療ことだけでなく、前向きな気持ちで日々を暮らしていけるよう、生活の質を高めることを指します。

出典 PET検査ネットPET検査用語集について 情報

内科学 第10版 「QOL」の解説

QOL

quality of life,生活の質

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のQOLの言及

【生活の質】より

…これらの問題を克服するためには,GNPの増大よりも,国民が日常の生活のなかで満足感・充足感をもって暮らせること,またその達成を保障する社会的条件をつくることを重視する方向へ,価値観の転換が求められてきた。このように〈より多く〉よりも〈より良く〉という価値観として,世界的には1965年ころからクオリティ・オブ・ライフ(QOLと略称)という言葉が使われはじめ,日本でも70年から経済企画庁が社会指標として〈生活の質〉の指標化にとりくんでいる。72年ローマ・クラブ報告書《成長の限界》の中で使われて以来,広く使われるようになった。…

【リハビリテーション】より

…彼らは仕事はできるし,車椅子操作および身のまわり動作ができ,車を運転できるならば職場に通勤も可能である。 以上のように,日常生活動作能力はリハビリテーションにおける一つの目安にちがいないが,近年こうしたADL重視の考え方に反省が加えられ,障害者個人の〈生活の質quality of life(QOLと略称)〉の向上がリハビリテーションの目標であるとする意見が登場している。ADLの自立はそのための一つの因子ではあっても不可欠の条件ではないとする考え方である。…

【生活の質】より

…これらの問題を克服するためには,GNPの増大よりも,国民が日常の生活のなかで満足感・充足感をもって暮らせること,またその達成を保障する社会的条件をつくることを重視する方向へ,価値観の転換が求められてきた。このように〈より多く〉よりも〈より良く〉という価値観として,世界的には1965年ころからクオリティ・オブ・ライフ(QOLと略称)という言葉が使われはじめ,日本でも70年から経済企画庁が社会指標として〈生活の質〉の指標化にとりくんでいる。72年ローマ・クラブ報告書《成長の限界》の中で使われて以来,広く使われるようになった。…

【リハビリテーション】より

…彼らは仕事はできるし,車椅子操作および身のまわり動作ができ,車を運転できるならば職場に通勤も可能である。 以上のように,日常生活動作能力はリハビリテーションにおける一つの目安にちがいないが,近年こうしたADL重視の考え方に反省が加えられ,障害者個人の〈生活の質quality of life(QOLと略称)〉の向上がリハビリテーションの目標であるとする意見が登場している。ADLの自立はそのための一つの因子ではあっても不可欠の条件ではないとする考え方である。…

※「QOL」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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