ライフ(読み)らいふ(英語表記)Life

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ライフ」の意味・わかりやすい解説

ライフ
らいふ
Life

アメリカグラフ雑誌。1936年に『タイム』誌の生みの親H・R・ルースにより週刊誌として創刊された。世界のできごとを「見てそして楽しむために、見てそして驚くために、見てそして学ぶために」(創刊のことば)大きな誌面いっぱいの写真で報道した『ライフ』は、たちまち大人気を得るとともに、フォト・ジャーナリズムの方法論を確立、世界中の雑誌に大きな影響を与えた。しかし60年代に入り、テレビの普及に伴って大衆向け大部数雑誌の魅力が薄れるなかで、広告の流出を食い止めようと、いっそうの大部数獲得をねらって予約購読料金のダンピングを続けたため経営が悪化、さらに郵便料金の値上げや不況に追い討ちをかけられた。70年には号当り850万部(1955年には560万部)にまで伸びたが、72年ついに休刊。その後78年に、部数レベルを一段下げ、月刊誌として復活したが、売れ行きの落ち込みにより、2000年5月廃刊となった。その後、アメリカのタイム・ワーナー社の雑誌出版部門であるタイム社が、2004年10月から『ライフ』を新聞の折り込み誌として復刊した。これは、提携した新聞の毎週金曜日版に折り込まれる無料週刊誌という形をとっている。

[星川正秋]

『金平聖之助著『アメリカの雑誌企業』(1980・出版同人)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ライフ」の意味・わかりやすい解説

ライフ
Life

アメリカのグラフ雑誌。 1936年 11月 H.R.ルースが週刊誌として創刊。人間の生活や事件を目で確かめるという編集方針で幅広い題材を扱い,フォト・ジャーナリズムの一典型を確立,R.キャパに代表されるすぐれた報道写真家を輩出した。テレビによる広告の減収,雑誌の競合激化などの原因から 72年廃刊し,78年月刊誌として復刊。アメリカの知識人の間でグラフ誌として愛読されたが,売上げが伸びず,出版元のタイム・ワーナーが廃刊を決定,2000年5月号をもって最終号とし,以後はブランド名として残すこととなった。

ライフ

総合信販会社。 1948年登記上の設立。 52年広島市を本拠とする全職域指定店会として創業,チケットによる月賦販売事業を開始。 53年広島職域指定店協同組合に改組および商号変更。 55年広島全職域指定店協同組合,61年広島職域クーポン協同組合に改称するとともに,職域互助会を設立し融資業務を開始。 63年東洋信販, 67年チケットひろしまに社名を変更。 70年割賦債権買取り業務を開始。 76年現社名に変更。 79年信用保証業務,81年リース業務,84年損害保険代理店業務を開始。 98年日本長期信用銀行の経営破綻に伴い資金繰りが悪化,2000年会社更生法の適用を申請し,消費者金融会社アイフルの支援で再建。

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