種浸(読み)たねひたし

精選版 日本国語大辞典 「種浸」の意味・読み・例文・類語

たね‐ひたし【種浸】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「たねびたし」とも ) 稲の種もみを、苗代期間を短くするためあらかじめ俵のまま種井や川の水にひたすこと。種漬け。たなふて。たなひたし。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「二月〈略〉種浸(ヒタ)シ 種蒔 種ふせる」(出典:俳諧・手挑灯(1745)中)

たね‐かし【種浸】

  1. 〘 名詞 〙 種籾を水につけること。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「種かしや殿にまかする小田の原〈任口〉」(出典:俳諧・桜川(1674)春二)

たな‐ふて【種浸】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ふて」は「ひたし」の変化した語 ) 八十八夜前後に苗代にまく稲の種を水に浸して発芽を促進させること。たねひたし。たねかし。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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