精選版 日本国語大辞典 「発芽」の意味・読み・例文・類語
はつ‐が【発芽】
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種子の胚(はい)が成長を再開すること、または花粉や胞子が芽を出すことをいう。
種子の発芽は、現象的には、幼根が種皮を突き破って出るという形態的変化をもって認めることができるが、種子の内部では、それ以前に、すでにさまざまな生理的・生化学的変化がおこっている。したがって、種子の発芽は、種子の吸水に始まり、細胞代謝や生合成の複雑な生化学反応の活性化を伴って、最終的には胚(幼根)の成長再開に至る一連のプロセス(過程)からなっているといえる。胚の成長は、普通、幼根から始まるが、イネの種子のように、水中で発芽させると子葉鞘(しようしょう)(幼芽)から先に成長を始めることもある。
[勝見允行]
普通、種子は熟成しても、すぐには発芽しない(休眠)。したがって、発芽をおこすためには、低温、光などの特別な環境刺激や阻害物質の消失が必要とされる場合もあるし、種皮などの種子の構造や性質によっては、胚の成長に必要な水分や酸素の供給を十分に行わなければならない場合もある。また、種子には、植物の種類によって、それぞれ発芽に適した温度範囲がある。
[勝見允行]
種子の含水量は10%に満たないほどに低いため、初めに吸水がおこり、これによって、種子組織の代謝が始動される。この吸水は、種子を構成するコロイド質による物理的な現象である。吸水開始とともに呼吸が増加し、胚成長に使われるエネルギーが供給される。他方、デンプン、脂肪、タンパク質などの貯蔵養分は、それぞれ、ブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸にまで低分子化され、呼吸の基質や新しい細胞の構築材料に使われる。貯蔵養分の分解には加水分解酵素が作用するが、これらのあるものは、すでに種子中に存在していて、吸水によって活性化されるものや、まったく新しく誘導(合成)されるものもある。しかし、多くの酵素は、実際に胚の成長が始まる前に誘導される。この際、やはり、すでに存在していたmRNA(メッセンジャーRNA)に基づいてできる酵素や、新しくDNAの遺伝情報を転写したmRNAに基づいてできる酵素もある。酵素の誘導には、オオムギのアリューロン層におけるα‐アミラーゼのように、植物ホルモンの調節を受ける場合がある。
[勝見允行]
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