知恵蔵 「BDXL」の解説
BDXL
BDは記録層が1層で記憶容量が25Gバイトのものと、2層で記憶容量が50Gバイトのものがあるが、BDXLは3層と4層の2種類があり、3層タイプ(追記型のBD-R XLと書き換え型BD-RE XL)の記憶容量は100Gバイト、4層タイプ(追記型のBD-R XL)の記憶容量は128Gバイトとなっている。なお、BDXLの再生には新しい機器が必要となり、従来のBlu-ray再生機器では認識できない。
BDXLは、膨大なデータの保管が必要とされる放送業界や医療業界、IT業界向けの需要が見込まれるが、一般家庭向けとして2010年7月末にシャープ社から世界初のBDXLが再生可能なBlu-rayレコーダーが発売された。同レコーダーでは、3層 100Gバイトの追記型BD-R XL、書き換え型BD-RE XLと4層 128GバイトのBD-R XLに対応。またBDXLがBDの拡張仕様であるため、後方互換性が確保されており、従来のBDも利用可能となっている。
BDXLメディアは、シャープ社から先のレコーダーと同時に3層 100Gバイトの追記型BD-R XLが発売された他、イメーション社からもTDKブランドの同タイプメディアが9月に発売される予定。どちらも、販売価格は5000円前後で、地上デジタル放送データが約720分、BSデジタル放送データが約520分録画できる。4層 128Gバイトのディスクについては、今後の市場動向を見て商品化が検討される模様。
現在のところ1Gバイト単価で見るとBDXLメディアはBDの数倍以上するが、普及が進めば販売価格は下がる。ちなみにシャープ社はBDレコーダーのBDXL対応比率を11年には100%にするという目標を掲げている。
(横田一輝 ICTディレクター / 2010年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報