日本の自動車技術240選 「CAD-1」の解説
CAD-1
製作(製造)年1971
製作者(社)日産自動車(株)
資料の種類その他(資料)
現状保存・非公開
会社名日産自動車(株)
通称名CAD-1
製作年1971
構造・方式・手段・方法等CAD/CAMは自動車部品の設計から生産までをコンピュータを利用して効率化し,新車開発のリードタイム短縮を目的に開発された。ボディ外板は,クレーモデルの測定に始まり車体外板の数値データファイルの作成,データファイルを利用しての線図描画,更にNC加工機へのデータ作成までの一連の流れの自動化を指向するもので,大型計算機,グラフィックディスプレイ,測定器,自動製図機等を有機的に結合したオンラインシステムである。ハードウェアはIBM360M5を中心にIBM2250グラフィックディスプレイを中心に,紙テープ入出力装置などインターフェース装置等からシステムは構成され,リストプロセシングとバーチャルメモリの手法を用いて大量のデータを扱い,車体形状を数学的に定義するためのソフトウェアを作成した。
機能・作用等従来,車体設計の構造検討用として用いられていたが,システム完成により先ず,試作用車輌の正規の線図として使われた。
効果リアルタイムで図面情報が車体設計者に伝わり,初期設計の検討が短時間で可能となった。
参考文献・日産技報Vol.7 P3~13 1972・自動車技術会春季大会講演前刷集P233~238
出典 社団法人自動車技術会日本の自動車技術240選について 情報