L20ET

日本の自動車技術240選 「L20ET」の解説

L20ET

L20ETエンジンは、排出ガス清浄化、燃費向上、低騒音を達成しながら車の性能を向上させる目的で開発された。ターボチャージャータービンによる過給機)は、排出ガスエネルギーをタービンで吸収し(駆動し)、タービンと同軸のエアコンプレッサーを回転させることによって、エンジンへ通常より多くの空気を供給過給)し、従来のエンジンでは得られなかった高出力、高トルクを得ることができる。この出力増加を今までの外国製スポーツカーで見られるような超高性能を引き出すために使うのではなく、少ない排気量ながらファイナルギヤ比を下げて、ハイギヤードとし、大排気量エンジンと同等の車輌性能を維持しつつ、排出ガス清浄化、燃費向上、低騒音を達成させた。保管場所日産自動車株式会社 (〒243-0192 神奈川県厚木市岡津古久560-2 テクニカルセンター)
製作(製造)年1979
製作者(社)日産自動車株式会社
資料の種類量産品
現状非公開( 静態 )
型式L20ET
種類ガソリン
会社名日産自動車(株)
実物所在横浜3地区設計1号館4F
搭載車種セドリック430型車マイナー
製作開始年1979
シリンダ配列・数直列6気筒
サイクル/冷却方式4/
弁型式/数OHC/2弁
燃焼室ウェッジ形
総排気量1998cc
内径×行程78.0×69.7mm
圧縮比7.3
質量(重量)200kg
寸法871×631×663mm
点火システム火花点火機関
最高出力145PS/5600rpm
最大トルク21.0kgm/3200rpm
燃料消費率205g/psh/2400rpm
エピソード・話題性日本では初めてのターボチャージャーを装着した高性能エンジンとして開発された。ターボ過給によりエンジン本体の耐久性を得る為、排気マニホールドをはじめとする部品熱応力低減のための技術開発が進み、数多くのノウハウを得ることができた。このあと北米向けのフェアレディーZにもターボ仕様が追加され、ターボの時代幕開けとなった。
特徴・日本初のターボ付きエンジン
その他事項燃料供給方式:日産EGI;比出力:72.6PS/L;排気浄化装置:モノリス型三元触媒、空燃比制御;過給機装置:あり(ターボチャージャー);

出典 社団法人自動車技術会日本の自動車技術240選について 情報

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