タービン(読み)たーびん(英語表記)turbine

翻訳|turbine

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タービン」の意味・わかりやすい解説

タービン
たーびん
turbine

流水蒸気、ガス、空気などの運動エネルギーを有用な機械的仕事に変換する回転型の機械。19世紀初頭、フランスのブールダンLaude Burdin(1790―1873)が新型の水車タービンとよんだのが始まりである。高所のダムから水を落とし、それを翼に当てて流水のエネルギーを利用するのが水力タービンで、その形式によりペルトンタービン、フランシスタービンカプランタービンなどがある。円筒の周囲に多数の羽根を植え付け、それに蒸気をノズルより噴き付けて高速回転を得るのが蒸気タービンで、その形式によりド・ラバルタービン、パーソンスタービンなどがある。いずれのタービンも衝動型と反動型とがある。高温高圧のガスの有するエネルギーを利用するのがガスタービンである。また高圧の圧縮空気の有するエネルギーを利用するのが空気タービンである。水力タービン、蒸気タービンとも火力発電所、原子力発電所などで発電機を動かすのに利用されている。

[中山秀太郎]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タービン」の意味・わかりやすい解説

タービン
turbine

各種の流体のもっているエネルギーを有用な機械的動力に変換する回転式の原動機総称。蒸気やガスなどの各種の流体を回転体のまわりに備付けた数枚ないし数十枚の羽根や翼に当てて高速回転させる。圧縮空気の圧力を利用する空気タービン,水流落差を利用する水力タービン (→水車 ) ,高温高圧蒸気を利用する蒸気タービン,高温ガスを利用するガスタービンなど各種のタービンがあり,いずれも工業用の動力源として盛んに利用されている。特に蒸気タービンは火力発電所で,水力タービンは水力発電所で発電用として用いられている。

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