Qスイッチング(読み)キュースイッチング(その他表記)Q-switching

改訂新版 世界大百科事典 「Qスイッチング」の意味・わかりやすい解説

Qスイッチング (キュースイッチング)
Q-switching

レーザー発振の開始条件は,光共振器の性能,すなわち共振の鋭さを表すQ値に強く依存する。レーザー媒質が励起を受けている間,Q値を小さく抑えておいて,反転分布が十分に大きくなったところで短時間内にQ値を高めると,媒質内に蓄えられたエネルギーが一度に放出される。このようにして出力の大きいパルス的なレーザー光を取り出す方法をQスイッチングといい,この場合,レーザー発振を起こすエネルギー準位寿命が長いことが必要である。出力の増大率は,レーザーの種類やQスイッチングの方法によるが,ふつう103~104の程度である。Qスイッチングには共振器反射鏡を回転する方法,光が強くなると吸収率が減る可飽和吸収物質を挿入する方法,電気光学効果を応用した光シャッターを用いる方法,共振器内に超音波をたて,その回折損失を利用する方法などが用いられる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 清水

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む