20世紀西洋人名事典 「S.バーラティー」の解説
S. バーラティー
Subrahmanya Bhāratī
1882 - 1921
インドの詩人。
南インドのタミル・ナードゥ州の国民的詩人で、テミル近代詩の創始者である。タミル口語体の価値を再認識し伝統的な詩形式を革新し、抗英独立運動に参加しながら数多くの政治詩を作った。短詩のみならず長詩にも優れ、代表作に「クイルパーットゥ(郭公の歌)」等がある。シャクティ女神の熱心な信奉者で、晩年は伝統的なベーダーンタ思想に回帰して、神秘的で哲学的な詩を創作。宗教詩の主な作品にはクリシュナ神をたたえた「カンナンパーットゥ(カンナンの歌)」等がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報