SED(読み)エスイーディー(英語表記)surface-conduction electron-emitter display

デジタル大辞泉 「SED」の意味・読み・例文・類語

エス‐イー‐ディー【SED】[surface-conduction electron-emitter display]

surface-conduction electron-emitter displayコンピューターディスプレーテレビなどに使われる薄型表示装置の一。電子線蛍光体にぶつけて発光させる原理ブラウン管と同様だが、電子の放出部に表面伝導型電子放出素子という素子を用いる。ブラウン管に比べ、薄型で大画面、低消費電力のディスプレーにすることができる。表面電界ディスプレー。→エフ‐イー‐ディー(FED)

エス‐イー‐ディー【SED】[Sozialistische Einheitspartei Deutschlands]

《〈ドイツSozialistische Einheitspartei Deutschlands》⇒社会主義統一党

エス‐イー‐ディー【SED】[strategic economic dialogue]

strategic economic dialogue》⇒戦略経済対話

セド【sed】[Stream Editor]

Stream EditorUNIXのテキスト処理用コマンド。セッド。

セッド【sed】[Stream Editor]

Stream Editor》⇒セド(sed)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「SED」の意味・わかりやすい解説

SED
えすいーでぃ
surface-conduction electron-emitter display

薄型ディスプレーの一つ。表面伝導型電子放出素子surface-conduction electron-emitterとよばれる表示素子を応用したディスプレー装置で、ブラウン管のように明るく、ハイ・コントラストの画面を大型平面ディスプレーで実現できる。原理はブラウン管と同様、蛍光物質を塗布した発光面に電子をぶつけて発光させる。ブラウン管は電子を放出する電子銃がすべての画素を発光させるが、SEDではそれぞれの画素ごとに電子放出部を配置するため、薄型化や大画面化が容易であり消費電力も少ないことから、次世代大型薄型テレビを実現する技術として期待された。

 キヤノン東芝共同出資によるSED社を中心に研究開発が進められたが、SEDの基幹技術に関してアメリカのApplied Nanotech Holdings社との間で特許訴訟がもちあがり、東芝はSEDから全面撤退した。そして2007年(平成19)、SED社はキヤノンの完全子会社になると同時に、SEDパネルの量産化や販売計画も無期限延期となった。なおアメリカにおける特許紛争に関しては、2008年11月、キヤノンの勝訴が確定している。

[編集部]

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知恵蔵 「SED」の解説

SED

固体表面からの電子放出現象を利用したディスプレー装置。ブラウン管と同程度の明るさ、コントラストの高い画面を、大型平面ディスプレーで実現する技術。液晶PDP(プラズマディスプレー)と並んで次世代の平面ディスプレーとして期待されている。真空中に放出された電子を蛍光面に衝突させて発光させるもので、ブラウン管と原理は同じ。ブラウン管の場合には、数十cm離れた1つの電子銃から電子が放出されるため、ディスプレー装置の奥行きが大きくなる。一方、SEDはガラスの基板上に画素の数だけ格子状に電子放出部が蛍光面に近接して配されており、薄型のディスプレーの実現が可能となる。

(荒川泰彦 東京大学教授 / 桜井貴康 東京大学教授 / 2007年)


SED

キヤノンと東芝が開発に成功した、新世代の表示デバイス。ブラウン管と同様の発光原理で、映像を映す。フルハイビジョン型SEDテレビは約200万の“極小ブラウン管”で構成される。画質上の利点は、ブラウン管と画素型のメリットを合体させたこと。ブラウン管からは高いコントラストと豊富な階調再現を、画素型デバイスからはしっかりとした確実なフォーカス(ピントの合い方)を受け継ぐ。米国のディスプレー技術開発会社と特許の実施を巡り、キヤノンとの間で紛争が起き、商品化の予定が遅れている。

(麻倉怜士 デジタル・メディア評論家 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「SED」の解説

SED

表面電界ディスプレイ。FEDの一種で、電子放出部に表面伝導型電子放出素子を利用する。液晶、プラズマに代わる次世代技術としての期待が高く、2004年9月にはキヤノンと東芝がSEDの開発、生産、販売のための合弁会社を設立している。

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世界大百科事典(旧版)内のSEDの言及

【ドイツ共産党】より

…ソ連に逃れた者も少なからぬ数がスターリンの粛清の対象とされたが,自由ドイツ国民委員会などとともに反ファシズム活動に従事した。 第2次大戦後,指導部の帰国によって旧党員を集め党の再建がなされたが,ソビエト占領区では46年4月社会民主党と合同してドイツ社会主義統一党(SED)が成立,以後ドイツ民主共和国(東ドイツ)の国家党の地位にあった。1989年11月のベルリンの壁開放後,改革とドイツ統一を求める国民運動が拡大するなかで,党内改革派を中心に統一党・民主的社会主義党と改名し,翌年2月正式にSEDから民主的社会主義党(PDS)に移行した。…

【ドイツ社会民主党】より

…党指導部がプラハに逃れ国外組織(ゾパーデSopade)を作ったほか,ある者はイギリスなどに亡命し,ある者は国内で非合法活動をなお数年続け,そして多くが強制収容所に送られた。【西川 正雄】
[戦後]
 1945年ナチス・ドイツの敗戦後に,米英仏ソの4占領地区で再建が行われ,ソ連地区のSPDは46年共産党と合併しドイツ社会主義統一党(SED)が結成される。西側占領地区では46年5月第1回党大会が開かれ,シューマッハーKurt Schumacher(1895‐1952)が党首,オレンハウアーErich Ollenhauer(1901‐63)が副党首に就任。…

※「SED」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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