同一法(読み)どういつほう

精選版 日本国語大辞典 「同一法」の意味・読み・例文・類語

どういつ‐ほう‥ハフ【同一法】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 同じ方法。同じやり方。
  3. 数学における証明法の一つ。次の原理を利用するもの。「性質Aをもつものは必ず性質Bをもつ」という命題正しいとき、もし性質Bをもつものがただ一つしかないならば、「性質Bをもつものは必ず性質Aをもつ」という命題もまた正しい。右のような状況下では、性質Aをもつものと性質Bをもつものとは、同一のただ一つのものであるところからいう。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕
  4. ( 「どういっぽう」とも ) =どういつげんり(同一原理)教育心理・論理術語詳解(1885)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「同一法」の意味・わかりやすい解説

同一法 (どういつほう)

数学用語。二等辺三角形ABC(AB=AC)において,底辺BCの垂直2等分線を引けば,それは頂点Aを通る。BCの垂直2等分線,AからBCへの垂線はそれぞれ唯一であるから,上の結果は,頂点AからBCへ垂線を下ろせば,それはBCの垂直2等分線になることを示している。このように,命題に関連するものの唯一性を利用して,一種の逆命題を導く証明法を同一法という。
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