地母神信仰(読み)じぼしんしんこう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「地母神信仰」の意味・わかりやすい解説

地母神信仰
じぼしんしんこう

天の父神をあがめるという上天神信仰に対して,大地の母神をあがめるという信仰形態。ことに文化史的民族学者は,これを生殖と豊穣の力を象徴する大地に神観念をもつ農耕民文化の特色ととらえ,非合理的アニミズム的特色をもち,さらにはこうした信仰が農耕地における女性の地位や母系社会の形態とも複合すると想定した。しかしこの説は今日普遍的なものではない。農耕民社会で大地,地中に他界を想定し,神話や儀礼のなかで,人々との交歓により人々に福利,繁栄をもたらすとされる信仰や,天=父,地=母という配偶神によって現世に繁栄,福利をもたらすとする信仰など,信仰の体系は多様である。

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