御免を蒙る(読み)ごめんをこうむる

精選版 日本国語大辞典 「御免を蒙る」の意味・読み・例文・類語

ごめん【御免】 を 蒙(こうむ・こうぶ)

① 相手の人の許しを得る。
古事談(1212‐15頃)二「大納言被申云、此は馬には候はず。足駄にて候へば可御免云々。宇治殿令興給て許容云々」
其面影(1906)〈二葉亭四迷〉二五「先御免を蒙って中へ這入ると」
官許を得て、相撲を興行する。木戸には「蒙御免」の三字を大書した札を立てるのが通例であった。
※雑俳・柳筥(1783‐86)二「御免をかふむりあぶっかしい桟敷」
③ 相手の許しを得て退出する。失礼する。
多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前「仮初にも客であれば一人置放にして御免を蒙る訳にも行かず」
④ いやである。ことわる。
※雁(1911‐13)〈森鴎外一一「もう人に騙されることだけは御免(ゴメン)を蒙(カウム)りたいわ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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