アラム(読み)あらむ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アラム」の意味・わかりやすい解説

アラム
あらむ
[学] Arum L.

サトイモ科(APG分類:サトイモ科)アラム属の総称。15種の原種があり、地中海沿岸地方、西アジア原産の塊茎植物。属は違うがコンニャクそっくりで、珍奇植物を好む人々の間で鉢植え花壇植えにされる。秋植えとするが、北海道など寒冷地では秋植えは無理である。おもな品種はイタリカム(白色花)、パレスティナム(別名ブラックカラー、黒紫色花)。両種とも4月下旬から5月上旬咲きで、葉は心臓形、花(仏炎包(ぶつえんほう))はいずれも外側緑色果実が赤く美しい。

[川畑寅三郎 2022年1月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のアラムの言及

【紙】より

…ロジンサイズはセルロースと反発し合うのでそのままでは紙層中にとどまらずに抄紙排水中に溶出してしまう。ロジンサイズや塡料をパルプに付着させるために礬土(ばんど)(またはアラム)と呼ばれる硫酸アルミニウムAl2(SO4)3を加える。洋紙が永年の間に変色したり劣化したりするのはこの礬土が分解して酸性化し,炭水化物を崩壊するからである。…

※「アラム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」