アルニコ磁石(読み)アルニコジシャク

デジタル大辞泉 「アルニコ磁石」の意味・読み・例文・類語

アルニコ‐じしゃく【アルニコ磁石】

アルニコ合金でできた永久磁石。実用化されている磁石の中では比較的強い磁力をもつが、保磁力はあまり強くない。スピーカーエレクトリックギターピックアップなどに利用される。名称主成分であるアルミニウムAl)、ニッケルNi)、コバルトCo)の頭文字に由来する。

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化学辞典 第2版 「アルニコ磁石」の解説

アルニコ磁石
アルニコジシャク
alnico magnets

[別用語参照]磁石鋼

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のアルニコ磁石の言及

【集合組織】より

…さらに,たとえば板の圧延方向と幅方向といった材料の向きによってもその性質は異なる(性質の異方性)。永久磁石であるアルニコ磁石においては凝固による優先方位[100]の形成が,変圧器鉄心用の方向性ケイ素鋼帯においては2次再結晶による優先方位(110)[001]の形成が,その特性の向上に利用されている。自動車車体の外板やビールのかんのように薄い平板から立体的な形状を成形加工するときには,集合組織が適切でないと,加工の途中で破断したり,形状の欠陥が発生したりする。…

【特殊鋼】より

…住友吉左衛門の頭文字にちなんで命名,(b)MK鋼 三島徳七の発明したAl‐Ni‐Coを成分とする永久磁石鋼で,鋳造法で製造する。アメリカでは成分の名をとってアルニコ磁石と呼ばれる。代表的なAlunico‐Vの組成はCo24%,Ni14%,Al8%,Cu3%,Fe51%,(c)ハットフィールド鋼 Mn12%,C1%を含む高Mn鋼であり,鋳造のままでは析出する炭化物のためもろいが,1100℃に加熱したのち水中に焼き入れると全オーステナイト組織となり,靱性をもつ。…

※「アルニコ磁石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」