コバルト(英語表記)cobalt

翻訳|cobalt

デジタル大辞泉 「コバルト」の意味・読み・例文・類語

コバルト(cobalt)

鉄族元素の一。単体は銀白色で鉄に似た光沢をもち、強磁性を示す。合金の成分として高速度鋼・耐熱鋼、永久磁石などに利用。酸化物はガラス・陶磁器の青色着色顔料。元素記号Co 原子番号27。原子量58.93。→コバルト六〇
コバルト色。「コバルトの海」
[類語]真っ青青色せいしょくあい青藍せいらん紺青こんじょう紺碧こんぺき群青ぐんじょう瑠璃るりはなだ花色露草色納戸色浅葱あさぎ水色空色ブルーインジゴシアンウルトラマリンマリンブルースカイブルーターコイズブルー

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精選版 日本国語大辞典 「コバルト」の意味・読み・例文・類語

コバルト

  1. 〘 名詞 〙 ( [ドイツ語] Kobalt [英語] cobalt 「箇抜爾篤」とも書いた )
  2. 鉄族元素の一つ。元素記号 Co 原子番号二七。原子量五八・九三三二〇。灰白色、光沢のある金属。一七三五年、スウェーデンのブラントが発見。スマルタイト、輝コバルト鉱コバルト華、呉須土などに含まれる。微粉は空気中で加熱すると発火、塊状のものは白熱すると酸化コバルトIII )・コバルト(II )になる。ハロゲン族元素、硫黄、燐、砒素、アンチモンなど多くの元素と反応する。鋼よりも堅い強磁性体。高速度鋼、超合金、耐熱・耐食・耐摩耗性などにすぐれる各種合金の合金元素、磁性材料の添加物、合金の結合剤などに用いるほか、ガラス、陶磁器の青色着色顔料などにも用いられる。〔舎密開宗(1837‐47)〕
  3. からつくった濃青色の絵の具。また、その色。空色。
    1. [初出の実例]「コバルトでも濃い過ぎるし、こんな空色は書き難くい」(出典:小春(1900)〈国木田独歩〉五)
  4. 特に、悪性腫瘍(しゅよう)の治療に用いられる放射性同位体コバルト六〇(60Co)のこと。
    1. [初出の実例]「入院して、コバルトの治療を受けた」(出典:澪標(1960)〈外村繁〉)

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改訂新版 世界大百科事典 「コバルト」の意味・わかりやすい解説

コバルト
cobalt

周期表第Ⅷ族(鉄族)に属する金属元素。コバルトを含む鉱物は古くから陶磁器やガラスなどに青色を与えることが知られ,古代エジプトにおいてすでに使われていた。この鉱物は冶金が困難なため,1500年ころドイツでは地の精Koboldが魔法をかけたためとされ,鉱物もコーボルトと呼ばれていた。1735年ころスウェーデンのブラントG.Brandt(1694-1768)がこの鉱物から元素をとり出し,Koboldにちなんで命名した。コバルトはニッケルといっしょに産出することが多い。おもなコバルト鉱物はヒ(砒)コバルト鉱CoAs2,輝コバルト鉱(Co,Fe)AsS,スクテルード鉱(Co,Ni)As3,カロライト(Co,Cu)3S4,リンネ鉱(硫コバルト鉱)Co3S4,コバルト華,呉須土(ごすど)(アスボライト,酸化コバルトを含むマンガン土)などで,隕石中に少量含まれることもある。主産地はアフリカのコンゴ民主共和国で,古くから有名である。

鉄やニッケルに似た銀白色の金属で,室温では表面がさびるだけで長く安定である。白熱すれば燃焼して酸化コバルトとなる。多くの元素,たとえばハロゲン,ホウ素,硫黄,リン,ヒ素,ケイ素などと加熱すると,しばしば火を発して反応する。水素や窒素とは反応しない。酸には水素を発生して徐々に溶け,酸化力のある酸にはよく溶けて,ともにコバルト(Ⅱ)塩を生ずる。ただし濃硝酸に対しては鉄と同様,不働態となる。水酸化アルカリ溶液には不溶であるが,アンモニア水には,とくに空気または酸化剤が共存すると,錯塩をつくって溶ける。化合物におけるコバルトの酸化数は-ⅠからⅤにわたるが,単純な塩ではⅡが最も安定である。また,錯塩ではⅢも安定になる。コバルト(Ⅱ)塩の水和物や水溶液は[Co(H2O)62⁺のため淡紅色がふつうであるが,無水和物は色が異なり,また水溶液を熱すると変色する。たとえば塩化物の場合には青色となり,この性質はシリカゲル乾燥剤の水分の指示に用いられる。コバルト(Ⅲ)化合物のうち単純な塩は不安定でコバルト(Ⅱ)に還元されやすいが,錯体は一般にきわめて安定で,古くから数多くつくられ,錯塩化学の基礎となった。通常のコバルト(α型)は六方最密格子,酸化物を水素で還元した粉状金属(β型)は高温安定型で面心立方格子(転移点388℃),モース硬度5.6で,展性,延性は鉄と同程度である。強磁性でキュリー温度1180℃。

おもに銅,ニッケル製錬の副産物として回収される。1970年代にフィリピンやオーストラリアでラテライト鉱石からニッケルを回収する工場が稼働し,ニッケルからコバルトを分離する工程からニッケルとコバルトの混合硫化物精鉱が産出されるようになった。日本では現在この精鉱からコバルトを製造する独自の技術が開発されている。混合硫化物を酸素加圧条件下,高温硫酸(170℃)で酸化溶解したのち溶媒抽出によって溶液を精製し,電解採取法によって金属コバルトを製造する。

金属コバルトはフィッシャー法による石油合成の触媒として用いられる程度で,あまり用途はないが,合金としては次に記すように非常に多くの重要な用途がある。高速で切削の行える高速度鋼,鋳造のまま使用できる硬質工具用合金(ステライトなど),コバルトと炭化タングステンのような硬い炭化物の焼結でできる焼結炭化物合金(ウィディアタンガロイなど),永久磁石材料(新KS鋼,MK鋼,アルニコ,OP磁石など)。コバルト合金は高温における耐酸化性,耐食性などがすぐれているので,ガスタービンなどの材料として近年用途が著しく増大している。その他,化合物は陶磁器,ガラスなどの着色顔料,めっきの原料,ワニスの乾燥剤などに用いられる。
執筆者:

コバルトはビタミンB12の成分で,生体に必須な微量元素の一つである。動物や高等植物はビタミンB12を合成することができず,土壌微生物などにより土壌中のコバルトを用いて合成されたものを摂取する。オーストラリアでは土壌中にコバルトが少ないため,ビタミンB12欠乏によるヒツジやウシの貧血を防ぐ目的でコバルトを家畜に与え,胃の中の細菌がビタミンB12を合成するのを助けている。
執筆者:

コバルトには10の放射性同位体があり,すべて人工的につくられる。そのなかで代表的なコバルト6060Coは天然の非放射性の59Coを中性子照射して得られるもので,5.26年の半減期でβ崩壊し60Niとなり,ついでエネルギーの高い2本のγ線を放出する。半減期が適当に長いこと,透過性の高いγ線を放出することから種々の照射線源として利用される。医療用には腫瘍の治療目的で,数百キュリーの大線源が遠距離照射用に用いられ,小線源は管やワイヤあるいはビーズとしてラジウム針等の代用とされる。工業や農業でも照射線源あるいはラジオグラフィー線源として広く利用されている。

 なお原子力発電等原子炉の運転に伴って炉内腐食生成物中のコバルトは中性子を受け60Coとなり,そのほとんどすべてが浄化装置により捕捉されるが,ごく少量はときに環境中に放出される。排水中の60Coの許容濃度は排水1cm3あたり30ピコキュリーである。
執筆者:


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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コバルト」の意味・わかりやすい解説

コバルト
こばると
cobalt

周期表第9族に属し、鉄族元素の一つ。コバルトの鉱石は古代からエジプトや中国でガラスや陶磁器を青く彩色するのに用いられていた。これらの鉱石が存在すると金属の精錬が困難であったので、いたずら好きで人間を困らせたと伝えられるギリシアの山神コボロスKobolosにちなんでコバルトとよばれていた。

[鳥居泰男]

存在

1735年、スウェーデンのブラントGeorg Brandt(1694―1768)が鉱石から元素を単体として取り出すことに成功し、以来、元素そのものがコバルトとよばれるようになった。

 コバルトは砒(ひ)化鉱、硫化鉱、酸化鉱として岩石圏に広く分布しているが、そのほとんどがニッケル、銅などの他の金属を伴っている。おもなものとしてスマルタイトCoAs2、コバルタイトCoAsS、コバルト華3CoO・As2O5・8H2O、呉須土(ごすど)などがあげられる。一方、ニッケル、銅、鉛などの鉱石で少量のコバルトを含んでいるものも多く、工業資源としてはむしろこのほうが重要である。隕鉄(いんてつ)の中にも遊離状態で平均0.6%程度存在する。また、きわめて微量ではあるが動物の肝臓中にビタミンB12の成分として含まれる。

[鳥居泰男]

製法

金属コバルトの抽出法は原鉱の性質によって多様であるが、一般には、まず精選した鉱石を電気炉で融解処理して金属成分を鈹(かわ)、砒鈹または合金の形で濃縮し、濃硫酸などに溶かす。適当な化学処理で共存する他の金属成分を分離して水酸化コバルトとして沈殿させ、約800℃に加熱して酸化コバルトCo2O3とする。これを約1000℃で木炭で還元すると粒状コバルトが得られる。また、約700℃で水素還元すると粉状となる。化学的工程のかわりに溶液を鉛陽極で電解してコバルトを回収する方法も行われている。いずれによっても純度は99%以上である。より高純度のコバルトは、硫酸コバルト(Ⅲ)溶液の電解還元、コバルトカルボニルの熱分解などによって得られる。ほかにクロロペンタアンミンコバルト(Ⅲ)塩化物[CoCl(NH3)5]Cl2に変え、熱分解する方法も用いられる。

[鳥居泰男]

性質

銀白色の金属で、見かけは鉄、ニッケルに似ている。α(アルファ)形(六方最密充填(じゅうてん))、β(ベータ)形(立方最密充填)の二つの結晶変態がある。常温ではα形のほうが安定であるが、417℃以上でβ形に変わる。しかし、両形のエネルギー差が少ないため、冷却によって全部の原子層が六方型に戻らず、部分的に立方型が残る。このような充填層の乱れは塑性変形によっても生ずる。いずれの変態も強磁性を示すが、1121℃で常磁性に変わる。鉄、ニッケル類似の展延性をもつが、粘度は錬鉄より大きく、硬さと剛性は鋼よりも大きい。

 化学的安定性は状態によって異なる。水素還元法で製造した微粉状のものは、構造的にはβ形であるが、空気中で熱すると火を発して燃え、不純なものは自然発火する。これに対し粒状のものは、常温で空気中に長時間放置しても酸化物の被膜が生ずるだけで、著しい変化はおこらない。熱すると酸化が進み、白熱すれば燃えて四酸化三コバルトCo3O4を生ずる。塩酸や希硫酸には鉄よりは溶けにくい。希硝酸にはよく溶けるが、濃硝酸に対しては鉄と同様に不動態をつくるので溶けない。カ性アルカリには鉄、ニッケルと同様不溶であるが、アンモニアを含む(とくに空気や酸化剤が共存する)場合には錯塩をつくって溶ける。コバルトは酸化数ⅡおよびⅢの状態で多くの化合物をつくる。とくにコバルト(Ⅲ)は多くの安定な錯塩(多くは6配位型)をつくることで有名であり、錯塩化学の基礎的研究の多くはこの種の化合物で行われている。

[鳥居泰男]

用途

純金属は、たとえばフィッシャー‐トロプシュ合成用触媒などに用いられるが、むしろ各種合金の成分としての用途のほうが重要である。高速度鋼、焼結炭化物合金などの切削工具用の超硬質材料、KS鋼、モリブデン‐コバルト鋼などの磁石材料の製造に用いられる。また、高温での耐酸化性、耐食性、耐摩耗性に優れた超耐熱合金(超合金)が種々開発されているが、コバルト25~65%を含む非鉄合金もその一つである。

 原子炉中で金属コバルトに中性子を照射すると、半減期5.2年の放射性同位体コバルト60を人工的につくることができる。これが放出するγ(ガンマ)線は強力でかつ安価でもあるので、ラジウムにかわってγ線源として放射線化学の研究のほか、理化学、工学、生物学など広い分野で利用されている。γ線を照射して遺伝学などの研究を行うものを、とくにγ農場といっている。また、人体の深部まで浸透するので腫瘍(しゅよう)の治療に用いられる。

[鳥居泰男]

 人体に約2ミリグラム含まれ、主としてビタミンB12の構成成分として存在する。ビタミンB12は抗貧血性ビタミンで、コバルトの欠乏症はビタミンB12欠乏症の悪性貧血である。また、過剰症には悪心(おしん)や発疹(はっしん)、聴覚障害などがある。

[河野友美・山口米子]

『糸川嘉則編『ミネラルの事典』(2003・朝倉書店)』


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化学辞典 第2版 「コバルト」の解説

コバルト
コバルト
cobalt

Co.原子番号27の元素.電子配置[Ar]3d74s2の周期表8族遷移元素.原子量58.933195(5).安定核種は質量数59のみの単核種元素.質量数49~75の放射性同位体が知られている.半減期5.275 y のβ崩壊核種 60Co は(n,γ)反応で原子炉内で 59Co から効率よくつくられる.古くからガラス,陶器をコバルト色に彩色する鉱物が知られており,ツタンカーメンの墓からもコバルト色ガラス片が出土している.1735年にスウェーデンのG. Brandtがこれらのガラス・陶器の成分として分離した.ドイツ民間伝承のいたずら好きの地の精Koboldが銀鉱の鉱夫を無用の鉱石(輝コバルト鉱)でたぶらかすところから鉱石についた名称が元素名となった.
地殻中の存在29 ppm.鉱石としてはヒ(砒)コバルト鉱CoAs2,輝コバルト鉱CoAsS,キャロル鉱CuCo2S4などがある.コバルト鉱石は,銅鉱床やニッケル鉱床などから採掘される.世界の可採埋蔵量(7百万t)は,コンゴ(キンシャサ)40%,オーストラリア20%,キューバ14% 以下ザンビア,ロシア,ニューカレドニアとなっている.政情不安定な国の重要性が高く,急減産,価格の急騰が起こったこともあり,供給不安定のおそれがあるので,産業にとって不可欠の重要な原材料であるレアメタルとして,Ni,Mn,Moなどとともに1983年から実施している国家備蓄対象鉱種の一つとなっている.また,生物界にもビタミン B12 として含まれ,動物に必要なミネラルの一つである.製錬法は原料により異なるが,コンゴの硫化鉱(キャロル鉱)の場合,希硫酸で浸出し電解で銅を分離したあと,水酸化物としてコバルトを沈殿させ,再度硫酸に溶解して電解還元により金属を得る.金属は灰白色,室温ではα相(六方晶系),417 ℃ でε相(等軸晶系)となり,キュリー温度1130 ℃(ε-Co)の強磁性体である.融点1495 ℃,沸点2870 ℃.密度8.90 g cm-3(20 ℃).第一イオン化エネルギー7.864 eV.標準電極電位 Co2+/Co-0.277 V,Co3+/Co2+1.92 V.希硫酸,塩酸,希硝酸に溶解するが,濃硝酸,濃硫酸には不動態となって不溶.イオン化傾向は同族の鉄より小さく,ニッケルよりわずかに大きい.室温空気中では安定であるが,300 ℃ で黒色のCo3O4,900 ℃ で暗緑色のCoOになる.Co3O4は混合原子価酸化物Co Co2O4である.水素,窒素とは反応しないが,加熱すればハロゲン,C,P,Sなどと反応する.酸化数1~4.ほとんどのコバルト化合物は Coか Coで,単塩では Co,錯体では Coが多い.耐熱合金(超合金),強磁性合金,超硬合金などの成分として多く用いられる.ジェットエンジン・タービンにコバルトベースのタングステン,クロムを含む超合金(ステライト系)が使用されている.超硬合金は切削工具用で炭化タングステン,ニッケルなどとの合金である.アメリカでは,ジェットエンジン用の超合金に用いられる量が45%(総需要9200 t)で最大であるが(2007年),日本では二次電池用が総需要量15000 t の約70%,さらにリチウムイオン電池用がその95% で最大である(2005年).磁性材料(VTR用)・磁石用(Sm-Co磁石,アルニコ磁石)はあわせて10% 程度である.コバルト化合物(おもに酸化物)はガラス,陶磁器用の着色顔料として古くから使われている.60Co(半減期5.275 y)はγ線源としてがん治療,食品,注射器の殺菌などに用いられる.ビタミン B12 の成分で必須微量元素の一つ.「コバルト及びコバルト化合物」はPRTR法・第一種指定・発がんクラス2(ヒトに対する発がん性の疑いが高い),作業環境クラス2(気体1 mg m-3 以下,粒子状物質0.1 mg m-3 以下),感作性クラス1.大気汚染防止法 有害大気汚染物質.[CAS 7440-48-4]

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百科事典マイペディア 「コバルト」の意味・わかりやすい解説

コバルト

元素記号はCo。原子番号27,原子量58.933194。融点1495℃,沸点2930℃。鉄族に属する元素の一つ。1735年G.ブラントが発見。鉄に似た光沢をもつ灰白色の金属。硬度5.6。強磁性。空気中できわめて安定。酸には徐々に溶けて水素を発生するが,硝酸に対しては表面のみ酸化されて不働態をつくる。高速度鋼,永久磁石,耐熱・耐食鋼,超合金などの各種合金の成分として重要。酸化コバルトはガラスや陶磁器の青色着色剤とされる。通常ニッケルに伴って産し,鉱石はスマルタイト,輝コバルト鉱,コバルト華など。鉱石を焼いて酸化物にし,不純物を除いたのち炭素,一酸化炭素,水素などで還元して得る。日本では,ニッケル,コバルトの混合硫化物から,電解採取法によって製造。生体必須元素であり,コバルトを含むビタミンB12は,補酵素として重要。放射性同位体の6(0/)Co(半減期5.26年)は医療用などに利用。
→関連項目コバルト・リッチ・クラスト放射線治療

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コバルト」の意味・わかりやすい解説

コバルト
cobalt

元素記号 Co ,原子番号 27,原子量 58.933200。周期表9族に属する。天然には質量数 59の同位体が1種類だけ存在し,非放射性である。地殻存在量は 23ppmで,比較的豊富に存在する。海水の平均含有量 0.3μg/l 。 1733年 G.プラントにより発見された。主要鉱石はヒコバルト鉱,輝コバルト鉱。単体は灰白色の硬い金属で展延性がある。粘度は錬鉄より大,硬さ,剛性も鋼にまさる。強磁性体。塩酸,硫酸には溶けにくいが,希硫酸に易溶。3価のコバルトイオンには多数の錯塩が知られている。高速度鋼,耐食鋼,磁性材料などに用いられる。塩類はメッキ,ガラスや陶磁器の青色着色料,ペンキやワニスの乾燥剤,フィッシャー法による石油合成の触媒などの用途がある。ビタミン B12 の成分として重要である。

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「コバルト」の解説

コバルト【cobalt】

微量ミネラルのひとつ。元素記号はCo。葉酸などとともに骨髄内で正常な赤血球のヘモグロビン合成を促すビタミンB12の構成成分。主に肉類・魚介類・乳製品などの動物性食品に多く含まれる。さまざまな酵素を活性化し、ビタミンB12として肝臓に貯蓄されて胆汁中に排泄されるほか、悪性貧血の抑制、神経機能の正常化、精神安定作用、筋萎縮の防止などの作用をもつ。

出典 講談社漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「コバルト」の解説

コバルト

アメリカのゼネラルモーターズがシボレーのブランドで2004年から2010年まで製造、販売していた乗用車。4ドアセダンと3ドアクーペ。サターン・アイオンの姉妹車。

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栄養・生化学辞典 「コバルト」の解説

コバルト

 原子番号27,原子量58.93320,元素記号Co,9族(旧VIII族)の元素.必須微量元素の一つ.ビタミンB12の構成成分.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のコバルトの言及

【コーボルト】より

…一説には山の精。コバルトの語源を銀山でのコーボルトのいたずらに求める説もある。【新井 皓士】。…

【太平洋】より

…こうした現世堆積物の分布パターンの詳細は,堆積物柱状サンプルでも認められ,地質時代をさかのぼって,海底拡大に伴い古海洋学環境がいかに変わってきたかを知るのに役立っている。海底堆積物
[海底資源]
 海底に長くさらされ平均10万年に厚さ1mmの速度で被覆成長するマンガン団塊は,ニッケル,コバルトを含む有用な金属資源であるが,太平洋,特に北太平洋の海嶺上に広く分布する。海底表面のみで,大西洋,インド洋における合計に匹敵する1000億tの団塊があるとの試算され,世界各国によって積極的に調査されている。…

※「コバルト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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