ピックアップ(その他表記)pickup

翻訳|pickup

デジタル大辞泉 「ピックアップ」の意味・読み・例文・類語

ピックアップ(pickup)

[名](スル)
拾い上げること。また、多くの中から、いくつかを選び出すこと。「送迎バスで園児をピックアップする」「主な話題をピックアップする」
レコードプレーヤーで、レコードの溝に刻まれている音声を電気信号の形で取り出すこと。
荷物の集配・運搬などに用いる、無蓋むがいボディーを取り付けたトラックピックアップトラック
ラグビーで、反則の一。スクラムラックの中にあるボールを拾い上げること。または、タックルされた選手が、立ち上がらないでボールを拾い上げること。
[類語]選ぶふる選択取捨選定選考選別セレクトより分けるすぐる選び出す選び取る選り出す選出する取捨選択二者択一選り取り見取り抽出

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精選版 日本国語大辞典 「ピックアップ」の意味・読み・例文・類語

ピック‐アップ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] pickup )
  2. つまみとること。拾い上げること。また、数ある中から特に選び出すこと。〔日本野球史(1929)〕
    1. [初出の実例]「一人の美女をピックアップして、どっかへつれて行ったが」(出典:旅‐昭和三二年(1957)二月号・別府の社会探訪〈北村小松〉)
  3. 車に人を乗せる。
  4. レコードプレーヤーで、レコードの溝に刻まれている音声の波形を、電気信号の形でとりだす装置。カートリッジトーンアームからなる。
    1. [初出の実例]「ピックアップがおりるように装置を動かし」(出典:夢を植える(1975‐76)〈清岡卓行〉かける)
  5. 荷台の後部の側板が開く、小型貨物自動車
    1. [初出の実例]「私たちの使っているようなピック・アップ型のトラックは」(出典:アラビア遊牧民(1966)〈本多勝一〉一)
  6. ラグビーの反則の一つ。スクラム内のボール、またはダウンされたボールを手で拾いあげること。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ピックアップ」の意味・わかりやすい解説

ピックアップ
ぴっくあっぷ
pick up

ディスクレコードから電気信号を取り出すための装置。ピックアップヘッドとトーンアームとからなる。ピックアップヘッドは、ディスクレコード上に溝の形状変化として機械的に刻まれている音の信号を、電気的な信号に変換して取り出す働きをする部分である。構造的には、ディスクレコードの溝をたどるための針、針を支えるとともに発電機構に針の動きを伝えるカンチレバー、カンチレバーによって駆動されて電気信号を発生する発電機構、およびそれらを収めるケースからなる。交換可能なピックアップヘッドをピックアップカートリッジとよぶ。トーンアームは、ピックアップヘッドを保持して、円滑にディスクレコードの溝をたどることができるようにする部分をいう。

 ピックアップを、ピックアップヘッドの動作原理に従って分類すると次のようになる。

(1)広義の電磁型ピックアップ。磁場と導体との間の相対的な動きによる発電作用を利用して電気信号を取り出すピックアップである。これに属するものに、一定の強さの磁場の中で針と連動するコイルが動くことにより電気信号が発生するムービングコイル型、固定されたコイルの近くで針と連動する磁石が動くことによりコイルに電気信号が発生するムービングマグネット型、その他がある。現在使われているピックアップの大部分は広義の電磁型に属する。

(2)広義の静電型ピックアップ。静電容量の変化、または圧電気を利用するピックアップである。固定電極と針に連動する可動電極との間隙(かんげき)が変化したとき、両電極間の静電容量が変化することを利用するコンデンサーピックアップ、および圧電結晶や圧電セラミックスの薄板の両側に電極を設け、針の動きによってこの薄板に機械的ひずみが加えられたとき電極間に圧電気が生じることを利用する圧電ピックアップ、その他がある。

(3)その他のピックアップ。針の動きを連動する光学系に伝え、光の変化を電気信号に変えるもの、トランジスタの特性が圧力によって変わることを利用するものなどがある。

 トーンアームには、ピックアップカートリッジほど多様な分類はないが、トーンアームが一つの支点を中心として回転動作をする一般的なもののほかに、回転の中心となる支点をもたず、ピックアップヘッドの動きとともにアーム全体が移動するリニアトラッキングアームがある。一般的なトーンアームでは、音溝(おとみぞ)と再生針の振動方向との関係がレコードの外周近くと中心近くとで異なって、トラッキングエラーとよばれる現象がおき、わずかではあるが音のひずみ発生の原因となる。リニアトラッキングアームは、トラッキングエラーが生じないという優れた特徴をもつが、機構が複雑になるなどの理由で一般には使われることが少ない。

[吉川昭吉郎]

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音楽用語ダス 「ピックアップ」の解説

ピックアップ[pickup]

エレクトリックギター/ベースの弦振動を電気信号に変換させる部品で、コイルとコイルを横切る磁力線を発生する永久磁石からなる。大きく分けてシングル・コイルとハムバッキングの2種類がある。(1)シングル・コイル:ポール・ピースと呼ばれる棒状の永久磁石にコイルが数千から一万回巻かれているタイプ。高調波を強く拾うのでクリアなサウンドが得られる。(2)ハムバッキング:シングル・コイルを2個並べ、各々の磁界を逆にすることでノイズが減り、太くてウォームなサウンドが得られる。2ピックアップの場合、ボディのネック側をフロント(トレブル)・ピックアップ。ブリッジ側をリア(ベース)・ピックアップと呼ぶ。3ピックアップの場合は、真ん中のピックアップをセンター(ミドル)・ピックアップと呼ぶ。他にもシングル・コイルと同じサイズでハムバッキングにしたものや、シングル・コイルのポール・ピースの周りに上下二つのコイルを巻いてハムバッキングにしたもの、1枚の板状のバー・ポール・ピースを用いたものなどがある。またピエゾ・ピックアップといって、ブリッジの部分に小さな圧電素子を埋め込み、弦の振動を電気信号に変換できるようなものもあり、フレットレス・ベースなどに用いられている。

出典 (株)ヤマハミュージックメディア音楽用語ダスについて 情報

百科事典マイペディア 「ピックアップ」の意味・わかりやすい解説

ピックアップ

レコードの音溝をたどる装置をいい,発電部であるピックアップカートリッジと,これを支持するトーンアームからなる。
→関連項目プリアンプレコードプレーヤー

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピックアップ」の意味・わかりやすい解説

ピックアップ
pickup

レコードプレーヤにおいて,レコードに接触させた針の機械的振動を電気的信号に変換する部分をいう。針,機械電気変換素子を入れたカートリッジ,トーンアームなどから成る。また一般に,テレビカメラやマイクロホンのように,変換,増幅などの目的をもって現象から最初に信号を受取る部分をピックアップという。

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デジタル大辞泉プラス 「ピックアップ」の解説

ピックアップ

株式会社明治が販売していたスナック菓子の商品名。コーンパフのスナック。「チーズあじ」「コンソメあじ」がある。1970年発売、2017年販売終了。

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世界大百科事典(旧版)内のピックアップの言及

【トラック】より

…運転席や荷台はフレームに別個に取りつけられるため,さまざまな形式の荷台を自由に架装できる。
[種類]
 自動車の種類に関する用語と意味などについて規定しているJIS D 1010によれば,トラックは,ボンネットトラック,キャブオーバートラック,バン,パネルバン,ライトバン,ピックアップの6種に分類される(図1)。ボンネットトラックは,エンジンが運転席前方に位置し前部にボンネットをもつ形式のトラックである。…

【ラグビー】より

…ハンドオフhand off相手のタックルを手で防ぐ技術。 ピックアップpick upボールをひろいあげること。ラック,スクラム内のボールを手で扱うと反則となり,相手側にペナルティキックが与えられる。…

※「ピックアップ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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