オバサンジョ(英語表記)Obasanjo, Olusegun

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オバサンジョ」の意味・わかりやすい解説

オバサンジョ
Obasanjo, Olusegun

[生]1937.3.5. アベオクタ
ナイジェリアの軍人,政治家。アフリカで初めて民政移管を行なった軍事政権指導者。ヨルバ族出身。イギリス科学技術士官学校を卒業後,ナイジェリア陸軍技術将校となった。1970年1月のビアフラ戦争終結に際しては,連邦軍事政府側を代表してビアフラ軍の降伏受諾。1975年7月にクーデターでモハメド政権が誕生すると参謀総長に就任,軍事政権第2の地位を占めた。1976年2月 B.S.デイムカ中佐のクーデター未遂事件でムルタラ・ラマト・モハメド将軍が暗殺されると,その跡を継いで連邦軍事政府主席(国家元首)兼連邦軍最高司令官に就任。1979年10月民政移管を平和裏に達成,選挙で選ばれた新大統領に政権を譲った。その後,国際連合をはじめとする国際機関の職を歴任していたが,1995年アバチャ政権転覆を企てたかどで投獄された。1998年サニ・アバチャの死後釈放され政治活動を再開,1999年大統領に選出された。2003年に再選され,2007年に任期を終えるまでアフリカの大国の元首として地域外交に指導力を発揮した。

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