日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 クセノフォン(古代ギリシア作家)くせのふぉんXenophon Ephesius 古代ギリシアの物語作者。3~4世紀ごろの人。後世「ギリシア小説」とよばれるジャンルに属する『アンテイアとハブロコメス』(別名『エペソス物語』)の作者。生涯についてはほとんど不詳。その名もおそらくはペンネームか。美男美女2人の主人公がさまざまな苦難にあいながら、最後はハッピー・エンディングに終わるという、この種の物語のパターンがここにもみられる。叙述がたどたどしいので原作の抄本であろうといわれる。[松平千秋]『松平千秋訳『エペソス物語』(『筑摩世界文学大系64 古代文学集』所収・1961・筑摩書房)』 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例