ゴレンシ(五斂子)(読み)ゴレンシ(英語表記)Averrhoa carambola; carambola

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゴレンシ(五斂子)」の意味・わかりやすい解説

ゴレンシ(五斂子)
ゴレンシ
Averrhoa carambola; carambola

カタバミ科の常緑高木で,原産モルッカ諸島ともいわれるが古くからマレー地方で栽培されていた。熱帯アジアを中心に果樹として栽培されている。高さ数mとなり,羽状複葉を互生する。小葉は3~5対あり,先端のもの (頂小葉) は特に大きい。葉腋から円錐花序を出し,淡紅色の5弁の小花を多数つける。果実は長さ 10cmほどの楕円体状で,縦に5本の稜がひだのように張出している。全体は黄金色に熟し光沢がある。果肉は甘ずっぱみがあって多汁,生食用やジャムなどに用いる。なお,同属の近縁植物にビリンビン A. bilimbi; bilimbiがあり熱帯アジアや中南米で栽培されているが,この果実は辛みがきつく,香辛料に使われるもので生食には適さない。

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