ハイネゲルデルン(英語表記)Robert Freiherr von Heine-Geldern

改訂新版 世界大百科事典 「ハイネゲルデルン」の意味・わかりやすい解説

ハイネ・ゲルデルン
Robert Freiherr von Heine-Geldern
生没年:1885-1968

オーストリアの民族学者,考古学者,美術史家ウィーン大学教授。東南アジアを中心として,オセアニアインド,新旧両大陸間の文化関連などについて,重要な研究を行った。実地調査ではなく,文献や博物館標本を用いて研究を行い,東南アジアの民族学,先史学,先ヒンドゥー時代の美術史において,それぞれ古典的な体系をうち立てた。しかし今日では,その東南アジア先史学の体系は批判にさらされている。ともにウィーンの民族学者で文化史的立場に立ちながらも,W.シュミット文化圏説とは一線を画していた。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のハイネゲルデルンの言及

【プロト・マレー人】より

…アウストロネシア語族に属するマレー語を話すマレー人は文化的に開化マレー人と原マレー人に分類される。ハイネ・ゲルデルンRobert Heine‐Geldernは生業その他の文化的観点から,原マレー人をさらに原始マレー人Primitivmalaienと古マレー人Altmalaienに分類した。比較的最近まで狩猟,採集を主たる生業としていた原始マレー人には,マレー半島のジャクン族,オラン・ダラット族,スマトラ島東岸のクブ族などのほか,オラン・ラウト族(〈海の人〉の意)と一括されるインドネシアの舟を住居とし漁労に従事する諸民族が含まれる。…

※「ハイネゲルデルン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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