ハガン(読み)はがん(英語表記)khaghan

デジタル大辞泉 「ハガン」の意味・読み・例文・類語

ハガン(Khaghan)

ハン

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハガン」の意味・わかりやすい解説

ハガン
はがん
khaghan

北・中央アジアの遊牧国家君主称号。漢字では可汗と音写される。通説では、5世紀の初頭モンゴル高原に建国した柔然(じゅうぜん)の君主が採用したのが最初である。しかし、もっと古くから鮮卑(せんぴ)の族長の称号として用いられていたという異説もある。柔然ののち、突厥(とっけつ)、ウイグルモンゴル帝国などの君主は、みなハガンと号した。このghが脱落してkhān, khanとなり、カラ・ハン朝、西遼(せいりょう)(カラ・キタイ)などの君主はハーンカーン)またはハン(カン)と号し、中国では汗と書いた。可汗を大汗の意味に用いることもあった。可汗の夫人は可敦(カトンまたはハトン)とよばれた。

[護 雅夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ハガン」の解説

ハガン

カガン(カン)

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のハガンの言及

【突厥】より

…呼称はチュルクTürkの音訳で,〈とっけつ〉とも呼ばれる。その君主は可汗またはハガン(カガン)Qaghanと呼ばれる。その下に小可汗(小ハガン),葉護(ヤブグ)などの諸侯がいて,支配階層を形成した。…

※「ハガン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android