マコモ(真菰)(読み)マコモ(英語表記)Zizania latifolia; water rice

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マコモ(真菰)」の意味・わかりやすい解説

マコモ(真菰)
マコモ
Zizania latifolia; water rice

イネ科の多年草。日本全土,東アジアに分布する。川や池の縁,溝などに生える大型の水草で,群落をつくる。茎は高さ1~2mで太い。葉は長く,大きく,緑色で白粉を帯びる。雌雄同株で,8~10月頃に大型のまばらな円錐花序を頂生し,上部の小穂は雌性で,線状披針形,淡黄緑色の1雌花だけから成り長い芒 (のぎ) がある。下部の小穂は雄性で披針形,淡紫色を帯び,おしべ6本がある。マコモ黒穂菌の寄生により,たけのこのように肥大した茎を生じ,軟化するので中国ではこれをアスパラガスのように食用にする。日本ではこの黒い胞子をまこも墨といって眉墨とし,顔料セピア代用にも使う。なお北アメリカ産の近縁種ワイルドライスと呼んで一部で実を食用とした。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android