ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モンデール」の意味・わかりやすい解説
モンデール
Mondale, Walter
[没]2021.4.19. ミネソタ，ミネアポリス
ウォルター・モンデール。アメリカ合衆国の政治家。フルネーム Walter Frederick Mondale。ジミー・カーター大統領時代の副大統領（第42代。在任 1977～81）。メソジスト派の牧師を父にもつ。民主党系のミネソタ民主・農民・労働党 DFLで早くから政治活動にかかわり，1948年の上院議員選挙ではヒューバート・ハンフリー候補の当選を支えた。1956年ミネソタ大学法科大学院卒業。弁護士となり，1960～64年ミネソタ州検事総長。1964年の大統領選挙でミネソタ州選出のハンフリー上院議員がリンドン・B.ジョンソン政権の副大統領に当選したのを機に，残りの任期の後任上院議員に選出される。1966年，1972年上院議員に再選，上院では財政・予算委員会，労働・公共・福祉委員会に所属する。1976年の大統領選挙でカーターと組んで勝利し，翌 1977年副大統領に就任。1978年には中東和平におけるエジプトとイスラエルのキャンプデービッド合意で重要な役割を果たした。しかし，1980年大統領選挙でロナルド・レーガン，ジョージ・H.W.ブッシュの共和党候補に敗れ再選はならず，さらに民主党大統領候補として出馬した 1984年大統領選挙も副大統領候補に主要政党としては初の女性ジェラルディン・A.フェラーロを指名して臨んだものの，レーガン・ブッシュ陣営に敗退した。その後，弁護士として活躍し，ビル・クリントン大統領時代の 1993～96年に日本駐在大使を務めた。2002年ミネソタ州選出のポール・ウェルストン上院議員の事故死に伴う補欠選挙で民主党から指名を受けたが，共和党候補に敗れた。回顧録に "The Good Fight: A Life in Liberal Politics"（2010）がある。
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