五種香(読み)ゴシュコウ

デジタル大辞泉 「五種香」の意味・読み・例文・類語

ごしゅ‐こう〔‐カウ〕【五種香】

5種類の香を一つに合わせたもの。仏前に供えた。
《五種香売りが首から箱をさげて売り歩く姿に似るところから》年始回りの供。
「吉の野郎を―にして年玉物を持たせて出た」〈滑・浮世風呂・三〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「五種香」の意味・読み・例文・類語

ごしゅ‐こう ‥カウ【五種香】

〘名〙
① 五種類の香を細かく刻んで一つに合わせたもの。仏前に供えて用いた。小田原本舗を置き、江戸にも出店を多くもっていた虎屋の製したものが有名
※雑俳・鶯宿梅(1730)「請売も虎の威をかる五種香屋」
滑稽本・浮世風呂(1809‐13)三「元日に礼に出候迚(とって)、袴羽織で吉の野郎を五種香(コシュカウ)にして年玉物を持せて出たと思ひなせへ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android