国際音声学協会(読み)こくさいおんせいがくきょうかい(英語表記)International Phonetic Association; L'Association Phonétique Internationale

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国際音声学協会」の意味・わかりやすい解説

国際音声学協会
こくさいおんせいがくきょうかい
International Phonetic Association; L'Association Phonétique Internationale

一般音声学的問題の研究およびその応用を目的とする学会前身である The Phonetic Teachers' Associationは 1886年に P.パシー (初代会長) を中心にフランスに設立され,当初は英語教授のための音声学をおもに扱っていたが,会員の顔ぶれはイギリスの H.スウィートデンマークの O.イェスペルセンなど,最初から国際的であった。現在では諸国の音声学者により評議会が組織され,歴代の会長に D.ジョーンズ,S.チャテルジ,P.ラデフォゲッツ,J.レイバーらが就任。 88年に本協会から発表された国際音声字母はその後絶えず改良され,今日では広く言語研究に使用されている。また 89年以来,機関誌『音声学教師』 Le Maître Phonétiqueは,音声記号で書いた論文を掲載していたが,1971年からは"Journal of the International Phonetic Association"とタイトルを変え,正書法で書かれるようになった。

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世界大百科事典(旧版)内の国際音声学協会の言及

【音声記号】より

…代表的単音に一つの記号を割り当てる字母的表記と,単音をその調音の要素に分解して表す非字母的表記に大別できる。
[字母的表記]
 字母的表記では国際音声学協会の定めた国際音声字母International Phonetic Alphabet(略してIPA)がもっとも広く用いられている。これは世界中の諸言語の音声を統一された規格で表記することと,外国語の習得に役立つことを目的としている。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」