打乱の箱(読み)うちみだりのはこ

精選版 日本国語大辞典 「打乱の箱」の意味・読み・例文・類語

うちみだり【打乱】 の 箱(はこ)

宮殿調度の箱の一種広蓋(ひろぶた)のような木製の箱。古くはふたがあって、櫛笥(くしげ)に添え、手拭入れとして用いた。のちには髪上げの具、髢(かもじ)などを入れるのに用いた。うちみだり。うちみだれ。うちみだればこ。〔十巻本和名抄(934頃)〕
衣服所持品などを仮に入れておく、漆塗り、編み竹などの、ふたのない箱。乱れ箱。

うちみだれ【打乱】 の 箱(はこ)

源氏(1001‐14頃)絵合御櫛の箱、うちみたれのはこ香壺の箱ども」
風俗画報‐三九号(1892)人事門「婦は打乱(ウチミダレ)の箱を櫛巾(くしふき)に包み持ち出て」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android