末始終(読み)スエシジュウ

デジタル大辞泉 「末始終」の意味・読み・例文・類語

すえ‐しじゅう〔すゑ‐〕【末始終】

(副詞的にも用いる)行く末長い間。のちのちまで。
ああいう辛抱人へ還った方が―の為だぜ」〈風葉・世間師〉
「ほんとうに―見捨てないで頂戴よ」〈荷風腕くらべ
最後最終
「―はどうしてもええこたありあんすめえね」〈長塚

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精選版 日本国語大辞典 「末始終」の意味・読み・例文・類語

すえ‐しじゅう すゑ‥【末始終】

〘名〙
① 末の末までの間。のちのちまで。
滑稽本浮世風呂(1809‐13)四「末始終(スヱシジウ)江戸へつれて来て屁(へ)でも撒(ひり)合はうといふ」
※腕くらべ(1916‐17)〈永井荷風一九兄さん。ほんとうに末始終見捨てないで頂戴よ」
② 最後。最終。
※いさなとり(1891)〈幸田露伴五三「今のまま此所に居らば算盤につもっても知れた末始終(スヱシジュウ)

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