永日(読み)エイジツ

デジタル大辞泉 「永日」の意味・読み・例文・類語

えい‐じつ【永日】

日中がながく感じられる春の日。春の日なが。永き日。 春》
《いずれ日ながの折にゆっくり会おうの意から》別れのあいさつや手紙の結びに用いる語。
「―、―と暇乞いとまごひして帰りけり」〈浄・阿波鳴渡
[補説]書名別項。→永日

えいじつ【永日】[書名]

尾上柴舟歌集。明治42年(1909)刊。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「永日」の意味・読み・例文・類語

えい‐じつ【永日】

〘名〙
① 一日中。〔張南史‐陸勝宅秋暮雨中探韻同作〕
② 日中のながいこと。多く春の日にいう。はるなが。永き日。《季・新年‐春》
※和漢朗詠(1018頃)上「竹院に君閑かにして永日を銷すならん〈白居易〉」
※俳諧・毛吹草(1638)六「永日や天の戸口の入はぐれ〈安清〉」 〔劉楨‐公讌詩〕
③ 長い時日。
※亜非利加内地三十五日間空中旅行(1883‐84)〈井上勤訳〉一「黙然閑居なすことの永日(エイジツ)に渉しかば」
④ 別れのあいさつや、手紙の結びに用いる語。後日、日ながの折にゆっくり会おう、または、詳しく話そうの意。
上杉家文書‐(年未詳)(江戸)一二月二八日・徳川秀忠御内書「為歳暮之祝義小袖一重贈給候、欣然之至候、委曲期永日之節候、恐々謹言

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報