デジタル大辞泉
「甘心」の意味・読み・例文・類語
かん‐しん【甘心】
[名](スル)《「かんじん」とも》
1 納得すること。同意すること。
「その価値で―して、やってやる積に約束した」〈逍遥・当世書生気質〉
2 快く思うこと。満足すること。感服すること。
「先言耳にあり、いまもって―す」〈平家・三〉
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かん‐しん【甘心】
〘名〙 (「かんじん」とも)
① 快く思うこと。満足すること。よいと思ったことをいつまでも心にとめておくこと。感服すること。
※
菅家文草(900頃)一・長斎畢聊言懐寄諸才子
答頻来「我今苦行最甘心、為
レ悔
二生々殺盗婬
一」 〔
詩経‐衛風・伯兮〕
② 同意すること。心で納得すること。ある程度で満足すること。
※
霊異記(810‐824)下「債
(もののかひ)を人より渋り取りて、甘心を為さず」
※
太平記(14C後)二四「
将軍も
左兵衛督も此の儀尤
(もっとも)とぞ被
二甘心
一(カンシンせられ)ける」
③ 思いのままにすること。思うぞんぶんにふるまうこと。〔布令必用新撰字引(1869)〕〔
春秋左伝‐荘公九年〕
※妾の半生涯(1904)〈
福田英子〉三「一遊妓の甘心
(カンシン)を買ふ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「甘心」の読み・字形・画数・意味
【甘心】かんしん
満足する。魏・曹植〔雑詩六首、五〕閑居は我が志に非ず 甘心して國憂に赴かん字通「甘」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報