Δ(読み)デルタ

精選版 日本国語大辞典 「Δ」の意味・読み・例文・類語

デルタ【Δ, δ】

  1. 〘 名詞 〙 ( [ギリシア語] delta )
  2. ギリシア語のアルファベットの第四字。
  3. 三角州。紀元前五世紀、ナイル河口の三角州がギリシア文字のΔ(デルタ)に似ているところからヘロドトスが名づけたことに由来する。
    1. [初出の実例]「流るる河水と寄する海とでせり上げた小三角洲(デルタ)の頸の辺に」(出典黒潮(1902‐05)〈徳富蘆花〉一)
  4. ( 大文字の形から ) 三角状のもの。「デルタ翼
  5. 女性の陰部をいう俗称。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「Δ」の解説

δ(デルタ)
デルタ
delta

】ギリシア語のアルファベットの4番目であることから,ある官能基のついたC原子から数えて4番目の位置を示す接頭語.【IUPACにより推奨された化学シフトの表記法で,ppm 単位で表す.周波数掃引では試料および基準物質の共鳴周波数を νSνR とすると,

で定義される.磁場掃引の場合,試料と基準物質の共鳴磁場を HSHR とすると,

であるが,おのおののしゃへい定数δSδR とすると,δ値は近似的に 106(δRδS)に等しい.δ値の大きい試料は,基準物質よりも磁気しゃへいが小さく,より低磁場で共鳴する.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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