アイトリア(その他表記)Aitolía

改訂新版 世界大百科事典 「アイトリア」の意味・わかりやすい解説

アイトリア
Aitolía

ギリシア中西部の地方。アカルナニア地方とともに一県をなし,県都はメソロンギオンMesolóngion(ミソロンギMissolonghi)。アケロオス川とその支流水力発電アテネ電力を供給し,肥沃な流域平野部は小麦オリーブタバコなどを産する。古代にはギリシア世界の他地域に比べ国家の形成が遅れ,前5世紀には非ギリシア語を話す3部族が宗教を紐帯とする結合体を形成していた。前4世紀末にアイトリア同盟を結成して力を高めマケドニア対立ローマ同盟を結ぶが,後にローマとも対立し,前189年実質的にローマの支配下に入った。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アイトリア」の意味・わかりやすい解説

アイトリア
Aitōlia

古代ギリシア中部のコリント湾北岸地方。前5世紀まで部族制の村落共同体をとどめる後進地域であったが,アイトリア同盟成立後,勢力伸長。前 27年アウグスツス帝によりローマの属州アカエアに編入された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android