アカツツガムシ(読み)あかつつがむし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アカツツガムシ」の意味・わかりやすい解説

アカツツガムシ
あかつつがむし / 赤恙虫
[学] Leptotrombidium akamushi

節足動物門クモ形綱ダニ目ツツガムシ科に属する陸生小動物。アカムシと俗称される。日本では新潟、山形、秋田、福島各県に分布し、河畔の草原地帯にすむ。日本以外には、広く南太平洋、東南アジア、中国南部、台湾にも分布が知られている。成虫は体長1ミリメートル程度、体は淡赤色で、8の字形にくびれ、白色の毛を密生する。地表で生活し、おもに微小昆虫の卵を吸液する。幼虫オレンジ色円形に近く、成虫や若虫(わかむし)と異なり、おもにノネズミに寄生しリンパ液を吸う。幼虫は夏(6~9月)を中心に発生し、古くからつつが虫病の媒介者として有名である。ノネズミがおもな宿主であるが、野鳥にも寄生する汎(はん)寄生性の種である。

[鈴木 博]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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