最新 地学事典 「アニオンインデックス」の解説
アニオンインデックス
anion index
有望な地熱資源を探査するにあたって使われる陰イオンの指標。火山性熱水は地熱発電に利用され,地球上の天然水の化学組成のうち陰イオン(アニオン)の主要成分は,Cl−,SO42−,HCO3−である。これらのイオンはそれぞれ起源,反応,移動などに特徴があり,相対的な比率に着目して地球化学的な意味づけができる。アニオンインデックス(AI)は以下のように定義される。AI=0.5×(SO4/(Cl+SO4)+(Cl+SO4)/(Cl+SO4+HCO3)) (単位は当量) 第一項は硫黄系のガスに富む地熱貯留層の中心部から分離した二次蒸気から生成する温泉での値が1に近く,第二項は火山性熱源から近い温泉ほどCl+SO4に富むため1に近い。この二つの値を加算したAIが1に近いほど有望な地熱資源が地下にあることを示す。参考文献:野田徹郎(1987)日本地熱学会誌,Vol. 9:133
執筆者:野田 徹郎
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

