ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アニケツス」の意味・わかりやすい解説
アニケツス
Anicetus
[没]?. ローマ
シリア出身とされる第11代教皇(在位 155頃~166頃)。聖人。異端との闘いに尽力し,特にマルキオンやグノーシス派のウァレンチヌスと対立。155年頃,小アジア(→アナトリア)のスミルナの司教ポリュカルポスと会談し,復活祭を祝う日取りについて論争した(→復活祭論争)。ユダヤ暦におけるニサンの月の 14日を復活祭とするポリュカルポスの主張を拒んだが,小アジアの教会にローマと異なる独自の祝日を許可し,決裂を避けた。殉教したとする説もあるが確証はない。祝日は 4月17日。
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