アピコンプレックス類(読み)あぴこんぷれっくするい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アピコンプレックス類」の意味・わかりやすい解説

アピコンプレックス類
あぴこんぷれっくするい

動物分類上、アピコンプレックス門Apicomplexaを構成する単細胞性の微小動物群。大きさは種や生活史上の時期により差があって、2マイクロメートルから1ミリメートルまである。すべて寄生性で、無脊椎(むせきつい)動物から脊椎動物までの広い範囲の動物の各種の細胞、組織、血球などに寄生し、人畜病害を与えるものが多く、医学、獣医学、水産学などの立場からきわめて重要な動物の一群である。従来の分類体系では、グレガリナ類、コクシジウム類、ピロプラズマ類などを含めた原生動物門胞子虫亜門晩生胞子虫綱の動物群に相当する。

 虫体そのものの形態は、多くはウジ様ないし楕円(だえん)体で、鞭毛(べんもう)や繊毛などの外部運動器官を欠いている。無性的増殖のほかに、雄性や雌性の生殖体を生じての融合生殖や胞子生殖(スポロゴニー)などがみられて、一般に生活史は複雑である。電子顕微鏡像によって、虫体前端に、頂端複合構造(アピカル・コンプレックスapical complex)を認めることが、この類の特徴である。この構造は、コノイドconoid(コノイド輪と称する輪状構造をもつ)、極輪(きょくりん)polar ring、対器官paired organelleまたはrhoptry、ミクロネームmicroneme、ペリクル下微小管subpellicular microtubuleの5部分からできている。この類の名称は、実にこの構造に由来している。機能については、体型支持と運動に関係があると考えられているが、詳細は不明である。重要な属には、アイメリア属Eimeria、イソスポラ属Isospora、トキソプラスマ属Toxoplasma、プラスモディウム属Plasmodium、バベシア属Babesia、ロイコチトゾーン属Leucocytozoonなどがある。

小山 力]


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