アラゴン自治州(読み)アラゴン(英語表記)Aragón

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アラゴン自治州」の意味・わかりやすい解説

アラゴン〔自治州〕
アラゴン
Aragón

スペイン北東部の自治州。 1981年自治州となった。州都サラゴサ。ウエスカ,テルエル,サラゴサの3県からなる。かつてのアラゴン王国が統治した地方で,中部はエブロ盆地,北はピレネー山脈,西と南はイベリア山系山地,東はカタルニャ自治州との境界をなす山地。エブロ川に多くの支流が流れ込むが,少雨のため肥沃な土地は少ない。古くはローマ人に,5世紀には西ゴート人に,8世紀にはムーア人に支配された。 11世紀にアラゴン王国が成立,勢力を拡大したが,15世紀末にはカスティリア王国と合体した。アラゴン人は信仰深く,住みついた土地を守って伝統的な生活を続けている。中心都市はサラゴサのほか,ウエスカ,テルエル,カラタユー,ハカなど。テンサイコムギ,ブドウ,オリーブ,アサ (麻) などを栽培。家畜の飼育は山の斜面を利用して広く行なわれ,ヒツジが最も重要である。砂糖,オリーブ油などの農産物加工のほか,織物,セメント製紙,家具製造などの工業がサラゴサを中心にみられる。面積4万 7650km2。人口 117万 8521 (1991) 。

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