あらまし事(読み)アラマシゴト

デジタル大辞泉 「あらまし事」の意味・読み・例文・類語

あらまし‐ごと【あらまし事】

前もって、こうなるだろうと推測されること。将来予想、または計画希望
「今ゆく末の―をおぼすに」〈澪標

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「あらまし事」の意味・読み・例文・類語

あらまし‐ごと【あらまし事】

  1. 〘 名詞 〙 将来、そうあるだろう、また、そうあればいいと思い設ける事柄。将来の予測、予定、約束などのこと。予期したこと。また、予定計画。
    1. [初出の実例]「ただ亡からむ後のあらましごとを、明け暮れ思ひ続け給ふにも心細くて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)総角)

あらまし事の語誌

( 1 )あらまし」は、通常、動詞「あり(有)」に推量助動詞「まし」の付いたものかといわれるが疑問。あるいは、「あり(有)」に推量の助動詞「む」の付いた「あらむ」の形容詞化した「あらまし」が体言「こと」と一語化して、「将来そうなるだろうと予想されること」の意を表わすようになったものか。
( 2 )この語を、名詞の「あらまし」に「こと」の付いたもの、また、動詞「あらます」の連用形が「こと」に連なったものとする説もあるが、これらの語が「あらましごと」よりも遅く現われる点から疑問である。

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