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希望 きぼうhope

翻訳|hope

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

希望
きぼう
hope

一般的には,望ましいものを獲得しようとする期待を伴った欲求,あるいはその獲得や出現の期待そのものを意味するが,ユダヤ教キリスト教では特別の意味をもつ。特にキリスト教では信仰,愛と並んで三対神徳 (キリスト者の基本的態度,コリント1書 13・13) の一つをなす。旧約聖書においては,イスラエル救いを意味しているが,新約聖書ではその信仰的意義は神に源を発し,イエス・キリストの生と死と復活とに根拠をもつものとして明確にされている (ヘブル書6・17~20) 。この信仰における希望は人間の心理的欲求や期待ではなく,人生の矛盾と困難のうちにあって神の意志にすべてをゆだね,神の国の成就と人類の救いを望み続けることであり,これは,地上における物質的幸福などへの期待とは異なり,終末的意義をもつ永遠の希望である。

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デジタル大辞泉の解説

き‐ぼう〔‐バウ〕【希望/×冀望】

[名](スル)
あることの実現をのぞみ願うこと。また、その願い。「みんなの希望を入れる」「入社を希望する」
将来に対する期待。また、明るい見通し。「希望に燃える」「希望を見失う」
文法で、1の意を表す言い方。動詞に、文語では助動詞「たし」「まほし」、口語では助動詞たい」などを付けて言い表す。
[補説]宇宙施設・書名は別項。→きぼう(宇宙施設)希望(書名)

きぼう【希望】[書名]

《原題、〈フランス〉L'Espoir マルローの小説。3部作。1937年刊。共和政府の義勇軍としてスペイン内戦に参加した経験をもとに書いたルポルタージュ風の作品。1939年、自身の監督・脚本により映画化。映画は1945年に公開され、同年のルイデリュック賞を受賞。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

希望
きぼう
L'Espoir

フランスの作家アンドレ・マルローの長編小説。1937年刊。作者自身スペイン市民戦争に共和政府側の国際義勇軍飛行集団の組織者として参加したが、そうした実践活動のなかで「現実と拮抗(きっこう)」しようとする野心をもって書かれた。3部に分かれ、1936年7月の市民戦争開始からトレド包囲戦、マドリード攻防戦を経て37年2月のテルエルの会戦までをほぼ時間を追って取り上げ、それを「友愛のアポカリプス(黙示録)」の顕現から技術の時代への移行に至る過程としてとらえ、小説を構成したところに独自性がある。そしてその間さまざまな知識人の群像を描き出すことによって30年代の思想の問題のすべてを取り込み、『希望』をルポルタージュではない、重量感のあるみごとな一つの全体小説たらしめている。39年、作者は小説の一部を素材に自ら監督して映画『希望』を製作し、49年ルイ・デリュック賞を受けた。[渡辺一民]
『岩崎力訳『希望』(新潮文庫)』

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