知恵蔵 「アルコール0%飲料」の解説
アルコール0%飲料
日本の酒税法ではアルコール分1度(1%)以上の飲料を酒類としているため、「ノンアルコール」などと表示されていても微量のアルコールを含んでいる場合が多かった。飲酒運転が社会問題化する中で、こうした表示が消費者の誤認を招くとして、03年7月には公正取引委員会が業界に表示の適正化を求めていた。そうした中、ビール風味飲料で「世界初のアルコール0.00%」と銘打って登場した「キリンフリー」は、同社の実験で運転能力に影響がないことを確認して「運転の時に飲んでも安心」とアピール。ドライバーや妊娠中の女性らアルコールを飲めない人の支持を得て、新たな市場を開拓した。
(原田英美 ライター / 2009年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報