20世紀西洋人名事典 の解説
アレクサーンドル ソルジェニーツィン
Aleksandr Isaevich Solzhenitsyn
1918.12.11 -
ソ連の小説家。
カフカスのキスロボーツク生まれ。
1945年に思想的理由から逮捕され、8年間強制収容所生活を送る。その後、’56年に名誉回復したが、’62年11月に「イワン・デニソビチの一日」で収容所の体験を綴り、世界的な注目を浴びた。その後、国内で風当りが強まり、作品発表の道が閉ざされ、海外出版されるケースが増えた。「ガン病棟」(’68年)、「煉獄の中で(第一圏にて)」(’69年)などの作品を発表して、70年度のノーベル文学賞を受賞。その後、サハロフ博士とともに反体制知識人の中心となり活躍した。「収容所群島」(’73〜75年)の刊行を機に国家反逆罪で国外追放を命じられ、以後アメリカに定住し、反ソ的発言を繰り返すとともに、「自由世界」の堕落にも警告を発した。’90年にソ連市民権を回復し、’94年ロシアに帰国。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報