イェーダーマン(その他表記)Jedermann

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イェーダーマン」の意味・わかりやすい解説

イェーダーマン
Jedermann

オーストリアの詩人,劇作家ホーフマンスタールの寓意劇。 1911年ベルリンで初演。中世演劇の復活を目指した作品。イェーダーマンは老母のいさめにも耳をかさず,あり余る財力にまかせて生を享受しているが,饗宴が催されている最中に,彼を連れに死神が突然姿を現す。友人たちは逃げ去り,彼は1人で生とは何であるかという疑問の前に立たされるが,「善行」と「信仰」とが彼の側に立ち,審判の場に連れ出される。そして,「善行」の弁護により,イェーダーマンの魂は救われて天国へ行くことができる。 15世紀のイギリスの道徳劇『エブリマン』に題材をとり,H.ザックスの『臨終の富者の喜劇』 Comedi von dem reichen sterbenden Menschen (1549) を参考にして書かれたもので,現世的なものの無常を象徴的に描いている。 20年以来毎年ザルツブルク音楽祭の祝祭劇として上演されている。

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