広義には各種の祝典や記念祭に伴うあらゆる演劇上演をいうが、演劇史的にはフェスティバル・プレイfestival play(英語)、フェストシュピールFestspiel(ドイツ語)などの訳語として、16~18世紀にヨーロッパの宮廷や都市で行われた祝祭としての演劇行事をさす。これはルネサンス時代のイタリアの宮廷で始まり、最初はインテルメッツォ(幕間(まくあい)劇)として王侯貴族の間で愛好されたが、やがて音楽、舞踊、屋台、行列、花火、噴水などを取り入れた豪華なスペクタクルにまで発展し、これは一方でオペラやバレエを生むことになった。バロック時代に入るとヨーロッパ各地の王宮に広がり、とくにドイツ、オーストリア、フランスの宮廷が競って大規模な祝祭劇を上演したが、新興の都市の記念行事にも取り入れられて、舞台機構にもさまざまなくふうが凝らされた。今日でもこれらの伝統の一部が各都市に引き継がれており、なかでもオーストリアのザルツブルクやグラーツ、イギリスのエジンバラ、イタリアのベネチア、フィレンツェなどの祝祭劇場が有名である。
[大島 勉]
菊の節供,九月節供,重九 (ちょうく) ともいう。五節供の一つ。旧暦9月9日の節供で,奈良時代より,宮中では天皇が紫宸殿に出御し,群臣に宴を賜わり詩歌文章をつくらせる菊花の宴が行われ,年中行事となった...